2005 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本における科学言説の浸透と変容をめぐる文化研究
Project/Area Number |
16520111
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
吉田 司雄 工学院大学, 工学部, 助教授 (50296779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 真理 工学院大学, 工学部, 助教授 (70293082)
一柳 廣孝 横浜国立大学, 教育人間科学部, 助教授 (40247739)
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Keywords | 科学言説 / 近代日本 / メディア / 進化 / 遺伝 / 細胞 / 身体 / 無意識 |
Research Abstract |
第2年次にあたる本年度は、科学言説のデータベース化をすすめ、ウェヴ上で公開するための具体的な準備作業に入った。また、第2回の公開研究会を2006年2月19日に工学院大学新宿校舎にて、以下の2本の発表を軸として開催した。 溝口 元「林 髞(木々高太郎):パブロフ学説の導入と頭のよくなる法」 曾根博義「昭和初年のフロイト・ブームについて」 昨年度を上回る50名以上の参加者があり、コメンテーターをお願いした住家正芳、小松史生子両氏を始め、多くの方から積極的な発言があった。参加者にはリピーターも多く、文学研究や科学史といったジャンルを超えた情報共有と議論の場を作ろうという目論みはある程度果しつつあるように考えている。この公開研究会は、次年度以降も継続する予定である。 これらに加え、研究代表者・研究共同者の3名はそれぞれの研究を継続した。また、研究代表者である吉田は、本研究に関わる報告を海外で2回行った。第11回ヨーロッパ日本研究学会(11th International Conference of the EAJS、於ウィーン大学)における「Kagaku yomimono and Modern Animal Tales」(科学読物と近代動物説話、発表日2005年9月1日)、アルザス日本学研究所(CEEJA)主催のワークショップ「PERSPECTIVES DE LA LITTERATURE CONTEMPORAINE JAPONAISE」(日本現代文学の展望)における「La vogue des《Virus Horror》,et l,actualite de la recherche」(ウィルス・ホラーの流行と研究方法の現在、発表日2006年3月24日)であり、いずれも近代日本における生物学的知識の浸透が文学的想像力とどのように切り結んだかを論じたものである。
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Research Products
(5 results)