2006 Fiscal Year Annual Research Report
近代日本における科学言説の浸透と変容をめぐる文化研究
Project/Area Number |
16520111
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
吉田 司雄 工学院大学, 工学部, 教授 (50296779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 真理 工学院大学, 工学部, 助教授 (70293082)
一柳 廣孝 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (40247739)
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Keywords | 科学言説 / 近代日本 / メディア / 進化 / 遺伝 / 細胞 / 身体 / 無意識 |
Research Abstract |
第3年次にあたる本年度は、科学言説のデータベース化をすすめ、ウェヴ上で公開するための具体的な準備作業を推進した。また、第3回の公開研究会を2006年12月16日に工学院大学新宿校舎にて開催した。今回は、研究分野を超えた学問的ネットワークを作るという本研究プロジェクトの主旨から、過去2回の公開研究会出席者から発表希望を募り、3人の方に研究報告をしていただいた。あわせて、本研究と密接に関わる研究を精力的に展開されている科学史家の井山弘幸氏に講演をお願いした。以下が、当日のプログラムである。 安斎順子「犯罪者と科学的まなざし-寺田精一と心理学-」 竹内瑞穂「存在証明としての「変態」-『変態心理』『変態性欲』読者とそのモチベーションー」 小倉めぐみ「1920年代アメリカ大衆社会におけるフロイト及び精神分析の受容について」 井山弘幸「科学者の虚像と実像-文学のなかの科学者像」 本年度も約40名の参加者があり、熱心な議論が交されたことから、本研究プロジェクト主催の公開研究会の試みは相応の成果をあげ、定着しつつあるように考えている。 これらに加え、研究代表者・研究共同者の3名はそれぞれの研究を継続した。青弓社から刊行された4冊の論文集に含まれる研究代表者の論考は、いずれも本研究プロジェクトの研究成果の一部を構成するものであり、とりわけ『機械=身体のポリティーク』は、2006年6月2日にパリ大学ドフィーヌ校舎内にあるINALCO(フランス国立東洋言語文化大学)で開催されたワークショップ「加工/仮構される身体-ロボット・女性表象・断片の政治学」(Corps fabrique, corps fabule-Discours des corps dans la culture japonaise moderne)での報告内容をまとめたものである。
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Research Products
(4 results)