2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520113
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Research Institution | Seisen University. |
Principal Investigator |
佐伯 孝弘 清泉女子大学, 文学部, 教授 (40255956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
篠原 進 青山学院大学, 文学部, 教授 (80133271)
長谷川 正江 (倉員 正江) 日本大学, 生物資源科学部, 助教授 (70307817)
杉本 和寛 東京芸術大学, 音楽学部, 助教授 (40282545)
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Keywords | 浮世草子 / 江島其磧 / 西沢一風 / 『風流曲三味線 / 西鶴 / かたぎ / 近世の出版 / 大岡政談 |
Research Abstract |
平成17年度に引き続き、以下の作業を行った。 (1)雑誌の編集作業 浮世草子研究会と西鶴研究会が母胎となって、研究雑誌『西鶴と浮世草子研究』(年刊誌、全5冊)を創刊。平成18年6月に創刊号<メディア特集>を創刊。篠原が全体の編集責任を勤め、本年6月刊行予定の2号<怪異特集>は佐伯が編集責任に当たっている。 (2)西鶴・浮世草子研究文献目録作成 継続的に昭和20年度以降の文献の現物調査、及び作成リストの増補作業を行い、昭和20〜44年度(取り纏め役長谷川)が完成。そのうち昭和20〜25年度分を上記雑誌創刊号に掲載し、25〜35年度分を2号に掲載予定。また、佐伯・杉本は最新研究文献目録(論の要約付き)の作成及び取り纏め作業を行い、上記雑誌創刊号に〔平成15〜17年版〕を別冊付録の形で発表し、〔平成18年版〕を2号に掲載予定。 (3)作品の注釈 浮世草子研究会の例会を8回行い、前年度に引き続き江島其磧作『風流曲三味線』の注釈作業を進め、巻4の途中まで終了。また、以前に施した西沢一風作『風流三国志』の注釈の公刊に向け、研究補助者を含め各章毎のチェックや増補・調べ直しを進めた。 (4)ジャンルや当時の社会・文化状況と、浮世草子との関連の考察 佐伯は其磧の人物形象法の後続小説への影響について、倉員は浮世草子と演劇・戯作との関係について、篠原は宝永期の出版動向について考察し、後掲の如く論を纏め発表。また篠原は現在活躍する評論家・出版人と対談し現代と近世で通底する文化状況をメディアの観点から照らし出して、上記雑誌創刊号に掲載した。 (5)研究史整理 佐伯が江島其磧の、篠原が西鶴の研究史整理を行って後掲の論に纏め、その中で今後に向けて課題となる問題点を指摘した。 (6)浮世草子語彙辞典の作成準備 注釈作業と平行して浮世草子研究会独自に語彙データを蓄積する一方で、『八文字屋本全集・語彙索引』(汲古書院より刊行予定)の作成補助作業に佐伯・倉員・杉本が携わった。
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Research Products
(13 results)