2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520121
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Research Institution | Tokai Women's Junior College |
Principal Investigator |
木戸 久二子 Tokai Women's Junior College, 児童教育学科, 准教授 (20269624)
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Keywords | 国文学 / 美学 / 美術史 |
Research Abstract |
平成19年度は、斎宮歴史博物館所蔵文学関係資料のうち、『源氏物語』および三十六歌仙関係資料の調査と研究を行った。 閲覧・調査のために、研究協力者の東海学院大学准教授、林?さ子氏とともに斎宮歴史博物館を訪問し、物品費により購入したデジタル・カメラで閲覧資料を撮影した。なお、源氏物語絵色紙貼交屏風および三十六歌仙絵の多くについて、博物館側から画像をお借りできることになったので、撮影は博物館側に画像のない資料のみということになった。 その後、同じく物品費により購入したパーソナル・コンピュータに画像を取り込み、収集した資料により、分析・研究を以下のように継続中である。 源氏物語絵色紙貼交屏風の物語本文については、翻字を行ってその校異を調べ、本文系統を明らかにする。なお、すでに公表された翻刻が存在するが、間違いが少々見られるように思うので、それの訂正もしたい。同屏風の絵に関しては、描かれている場面の認定と他の資料との比較検討を行う。場面の選択や構図は定型化・固定化していたので、場面認定は容易だが、絵と詞書との採択場面のずれに注目している。 三十六歌仙絵については、まずは歌を翻字し、その歌仙のどの歌が採られて書かれているかを確認していく。 また、伊勢物語絵についての研究成果を踏まえ、嵯峨本挿絵の第一段から第五段についての考察を雑誌論文として発表した。
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