2004 Fiscal Year Annual Research Report
シェイクスピア演劇における異文化コンフリクト理解のための分析モデル構築
Project/Area Number |
16520131
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
浜名 恵美 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (20149355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 幸男 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (40180004)
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Keywords | シェイクスピア / 異文化コンフリクト / 異文化コミュニケーション理論 / 異文化理解 / 演劇を使った教育 |
Research Abstract |
シェイクスピア研究と異文化コミュニケーションの接合に関しては、異文化コミュニケーション学会の第19回大会(平成16年6月、開催地:関西学院大学)と12月例会「コンフリクト・マネジメントのためのコミュニケーション・スキル」(開催地:麗澤大学東京研究センター)に出張。平成16年7月25-31日、連合王国に出張し、ロンドン及びストラットフォードの劇場と大英図書館等で、主に上演研究と資料収集を行った。文献調査及び国内外への出張で得た知見を導入し、本年度の予定の4作品の分析を行い、『ジュリアス・シーザー』論はShakespeare News(日本シェイクスピア協会会報44巻1号)、『オセロー』論は『外国語教育論集』(筑波大学外国語センター紀要27号)で発表した。執筆を終えている『尺には尺を』論と『テンペスト』論は平成17年度に発表予定である。平成15年度に論文を発表した『ヴェニスの商人』を含む5作品を、「文化に基づいた状況モデル」を適用して重点的に分析した結果、相応の有効性が明らかになると同時に、問題点や限界も明らかになった。特に、一次指向要因の重要項目である「権力格差」の扱いが今後の大きな課題のひとつだと突き止めた。 異文化コミュニケーション理論、実践的理論と方法論的モデルの検討に関しては、異文化コンフリクトの最大の原因である「言語対立」(Language Conflict)、特に「英語支配」について重点的に研究を行なった。11月に海外から2名、国内1名の研究者と共にシンポジウムを開催し、「英語支配」の実態について多角的に討議し、その内容について「言語・文化・情報の英語支配」として明石書店より3月中に出版する。またホームページを開設し、研究者間の意見、情報交換も行なった。これらの研究活動を通して、情報提供し、課題の追究を支援した。
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Research Products
(5 results)