2004 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ世紀転換期における「文化」とBurgerlichkeitの言説
Project/Area Number |
16520148
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
金子 元臣 大阪大学, 言語文化部, 教授 (10081605)
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Keywords | ドイツ世紀転換期 / 文化 / 市民 / 生の哲学 / 言説 / 教養 / ニーチェ / トーマス・マン |
Research Abstract |
本研究は「言説空間」をテーマとするため、なによりも文献資料の調査、収集、蓄積と分析が中心となる。本年度は、海外での資料収集より国内での資料収集と蓄積に重点をおいて精力的に行った。 1)まず19世紀、20世紀初頭における「市民研究」、同時期の思想・社会・歴史関連のドイツ語研究資料を収集した。同時期における「市民」概念と国家・都市形成の関連に関するもの、国家形成における「記憶」「教養」「ミュトス」に関するもの、「科学的知」と文化・「生の哲学」・に関するものなど、比較的豊富な文献資料が入手できた。 2)同時期の思想家・作家に関するものとしてSchopenhauer, Niezsche, George, Tucholsky, Wagner, M.Harden, P.Ernst, Th.Mannなどの一次資料、二次文献、同時期の思想家・学者に関するものとして主としてWeber, Simmel, Blochの二次資料を収集した。 3)ほぼ同時期の都市研究としてBerlin, Wien, Pragの文化研究資料、「市民」の「住居」「建築」に関する近年のドイツにおける研究成果に関する文献を収集した。 4)本研究においては、特にいわゆる「生の哲学」「現象学」に関する知見が必要になるため、これらに関するドイツ語資料、日本語文献を収集した。 これらを整埋するため、ノートパソコン(FMV-BIBLO NB50J)1台を購入した。さらに文献収集のため二度の東京出張を行い、資料の収集と他研究者との意見交換などを行った。本年度の成果は来年度早々「言語文化部/言語文化研究科共同研究プロジェクト『文化の解読(5)-文化生産の現場から』」において、その一部を論文化する予定である。
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