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2005 Fiscal Year Annual Research Report

ジョン・ブラウンの屍を越えて-南北戦争とその時代

Research Project

Project/Area Number 16520171
Research InstitutionKokushikan University

Principal Investigator

松本 昇  国士館大学, 政経学部, 教授 (00165903)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小倉 いずみ  大東文化大学, 法学部, 教授 (00185563)
高橋 勤  九州大学, 言語文化研究院, 助教授 (10216731)
君塚 淳一  茨城大学, 教育学部, 助教授 (60259588)
Keywordsジョン・ブラウン / 奴隷制 / 南北戦争 / 知識人
Research Abstract

ジョン・ブラウンを当時の知識人がどう見ていたかを探るために、中央大学教授福士久夫氏に、作家ハーマン・メルヴィルのジョン・ブラウン観について、「ブラウンとメルヴィル-19世紀メルヴィルの男らしさ、攻撃性、選民意識」というタイトルで発表してもらった。福士氏は、ジョン・ブラウンのアイデンティティを形成していたと考えられる三つの要素、すなわち男らしさ、攻撃性、選民意識を確認した上で、(1)男らしさ、攻撃性、選民意識から成るブラウンのアイデンティティをメルヴィルがどう見ていたかを、彼の詩集『戦争詩篇と戦争の諸相』(1866年)のなかに、とりわけこの作品に収められた詩「予兆」の中に探る。(2)と同時に、メルヴィルがジョン・ブラウンに象徴される類のアメリカ的アイデンティティをどのように評価するに至ったかを考えることができるかを、エドガー・A・ドライデン(Edgar A. Dryden)とミルトン・R・スターン(Milton A. Stern)の論考に即しながら検討する。結論から言えば、福士氏の発表は、メルヴィルがブラウンの中に見たものは「破壊と転覆」のイメージである。メルヴィルは蜂起を伴う奴隷廃止運動であれ、南北戦争であれ、独立戦争であれ、選民意識をも含むアメリカ的アイデンティティであれ、それらを全て「破壊と転覆」の相の下に置く、つまり南北戦争時までのアメリカ史のことごとくを底知れぬ懐疑のなかに投げ入れるに至った、というものであった。
ジョン・ブラウン研究会の会議では、今後の予定の打合せを行った。平成19年度に報告書を提出する前に、九州アメリカ文学会大会でジョン・ブラウンに関するシンポジウム(平成19年5月予定)を「南北戦争とその時代-ジョン・ブラウンの屍を越えて」というタイトルで行うことにし、平成18年度はそのシンポジウムについて準備を進めていくことにした。

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Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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