2005 Fiscal Year Annual Research Report
18世紀グランドツアーにおけるイギリスからイタリアへの影響に関する研究
Project/Area Number |
16520179
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Research Institution | Toyo University |
Principal Investigator |
近藤 裕子 東洋大学, 経済学部, 教授 (10225625)
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Keywords | 18世紀 / グランドツアー / アルガロッティ |
Research Abstract |
18世紀のグランドツアーの通常の考え方(イギリスの子弟がヨーロッパ大陸への旅をして見聞を広める)の逆のケースをアルガロッティというイタリア人を通して検証するのが、本研究の目的である。 彼がイギリス滞在中に得たもの、プロイセンに招聘されたのちフレデリック大王に伝えたもの、イギリスの美意識を背景に故国イタリアへ彼がもたらした影響という3方向から研究をすすめることとした。 イギリス、イタリア、ドイツ現地での資料収集を始めとして、分析・研究を行った。17年1月にオックスフォードの学会で発表した原稿を以下の論文にまとめた。 "Francesco Algarotti and his Grand Tour"(東洋大学『経済論集』) 今年度はイギリスのBSECSの学会には出席できなかったが、9月のヨーロッパへの資料収集の際、イギリス、イタリアの研究者と話しをする機会を得た。またドイツではフレデリック大王ゆかりの場所も訪問でき、実際の場所を確かめることで、文献などから得られる情報の背景に直接触れることができて、有意義であった。 また国内の18世紀学会では、本研究テーマの周辺領域に関する研究発表を聞く機会を得られ、研究者たちとさらに話をすることができ、背景に関して補完的な視野を考える契機を得られた 18年度はまとめの年を迎えるが、このテーマをさらに進めていく方向性を見極めた上で、その発展的な視野にも配慮しつつ、とりまとめたいと考えている。
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Research Products
(1 results)