2004 Fiscal Year Annual Research Report
20世紀ポピュラー音楽の言葉:その文学的および社会的文脈の解明
Project/Area Number |
16520205
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田所 光男 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (40179734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長畑 明利 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (90208041)
藤井 たぎる 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (00165333)
布施 哲 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 助教授 (60345840)
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Keywords | ポピュラー音楽 / 20世紀文学 / アメリカ:イギリス:ドイツ:フランス |
Research Abstract |
1.今回の共同研究の目的は、20世紀に飛躍的な発展を遂げたポピュラー音楽の歌詞を分析し、それが、一方で、「高級文化」に属する諸テクスト(文学・哲学・宗教など)と相互浸透し、他方、特定の時代や集団の記憶、政治的・社会的意識とネットワークを築いている様を把握することにあった。各研究分担者は、アメリカ・イギリス・ドイツ・フランスの代表的なポピュラー歌手の歌を中心対象にして、ポピュラー音楽の言葉にかかるこのようなテクスト連関性を解明する作業をすすめた。2.研究分担者はそれぞれ、インターネットを利用して、あるいはまたCD、DVD、VIDEOを購入することで、対象とする歌手の歌詞を収集することができた。また、関連する研究書や参考図書も入手することができた。こうして収集された基礎資料は、私たちの来年度の成果発表にとって大きな収穫であることはもちろんであるが、今後広く研究者・学生に公開して、その用に供することができる。3.外部の専門家を招いてセミナーを開催した。(1)久野陽一(愛知県教育大学助教授)「抵抗と空想主義-「イマジン」からはじめるメッセージ・ソングの諸相」:20世紀ポピュラー音楽のシンボル的存在であるビートルズは、今回の研究課題全体にとってきわめて重要な対象である。久野氏の講演およびその後の意見交換を通じて、私たちはプロテスト・ソングにつて知識を深めることができた。(2)粕谷雄一(金沢大学文学部助教授)「アルジェリア社会におけるポピュラー音楽の現在-ライを中心に-」:20世紀ポピュラー音楽は、研究分担者が対象とする地域以外でもきわめて活発な動きが続いたことは言うまでもない。粕谷氏の講演およびその後の意見交換会によって、アルジェリアのライの歴史について理解を深めることができた。
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