2006 Fiscal Year Annual Research Report
平安鎌倉時代における儀軌・次第訓点資料の漢文訓読語史的研究
Project/Area Number |
16520280
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松本 光隆 広島大学, 大学院文学研究科, 教授 (20157382)
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Keywords | 儀軌 / 次第 / 漢文訓読語史 / 野沢血脈集 / 血脈類聚記 |
Research Abstract |
「平安鎌倉時代における儀軌・次第訓点資料の漢文訓読語史的研究」の標題の元に今年度は、以下の研究をおこなった。 1、訓点資料は、日本語史解明のための資料として、平安時代よりその遺存量の多さと、資料に存する奥書き等による年代の明確な資料が多数存することによって、この訓点資料が日本語史資料として盛ん使われてきた。しかし、その資料の資料性、特に、資料の置かれた位相を明確にするためには、奥書きに存する僧名、房号等の情報が肝要となる。本基盤研究(C)「平安鎌倉時代における儀軌・次第訓点資料の漢文訓読語史的研究」の標題にある仏書であるところの儀軌、次第のためだけではなく仏書訓点資料全体の資料性考究のための基礎資料となる血脈に関する資料が存する。その一つの資料として、真言宗僧侶の伝授関係を解明する資料、「野沢血脈集」(「真言宗全書」所載)のデータベース化作業に従事してきたが、「野沢血脈集」のデータベース化のためのパソコン上での入力が終了し、データベース化のための基礎作業が完了するにともない、基礎データとするための入力ミスの点検を行った。データの五十音配列のために、各項目に読みを付したが、この読みがなが適正で有るかどうかの確認をおこない、データの信頼性を高めるための本年度の作業をおこなった。各項目の総数が、11000項目余りの多数に及んだため、その入力の関係上、データを分割して入力を行っていたが、このデータの統合を行い、ソートのためのデータの形成を行った。ソートの作業を試みたが、パソコン上でのソフトウェアーに問題が有り、十分のソートが出来なかったため、研究継続期間の最終年度となる平成19年度に課題を残すこととなった。 2、「平安鎌倉時代における儀軌・次第訓点資料の漢文訓読語史的研究」のためだけではなく、従来から真言宗僧侶の伝授関係の基礎資料として、盛んに引用され、研究の拠り所とされてきた「血脈類聚記」(「真言宗全書」所載)については、従来から僧名の索引が存しており、公には「血脈類聚記」(「真言宗全書」所載)の存する「真言宗全書」の僧名の簡単な索引や、宮澤俊雅氏による僧名の略索引等が知られているが、「血脈類聚記」の僧名、略号、房号等に亙る詳細な索引が公には知られていない。この「血脈類聚記」(「真言宗全書」所載)について、僧名、略号、房号等の詳細な情報が存するデータベースの作成を目指して、パソコン上で入力を開始した。
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Research Products
(1 results)