2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520282
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高山 倫明 九州大学, 大学院・人文科学研究院, 助教授 (90179565)
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Keywords | 音訳漢字 / 万葉仮名 / 日本語史 / 音韻史 / 韻律論 / 日本語アクセント史 |
Research Abstract |
本研究は、各種万葉仮名文献と後代の中国資料、すなわち広義の音訳漢字資料に属する資料群を総合的に分析し、各時代の中国語の音韻体系と音声の様相に照らして、日本語の音声・音韻の具体相を探り、文献時代の日本語音韻史の再検討を試みようとするものである。これまでに、日本書紀音仮名表記や江戸時代日中貿易の現場で編まれた音訳漢字資料による研究を行ってきたが、そこで得られた知見を土台に、音訳漢字文献のデータベース化を行ない、中国音との対照、特に超文節的要素(韻律論的要素)を中心に、一般音声学的な観点を重視しつつ音韻体系と音価の変遷の様相を総合的に詰めていこうとしているところである。 本年度は、語形変化に留る音変化と音韻変化に至る音変化との相違をさぐるため、資料の収集と、諸情報のコンピュータ入力を進めた。また、日本語音韻史の通説に対しる一般音声的学な観点からの検証を、声分析装置等も活用しつつ進めているところである。 その途中経過は、2004年9月21日に京都大学文学部・文学研究科21世紀COEプログラム「グローバル化時代の多元的人文学の拠点形成」極東地域における文化交流・第11回乾の会で「長崎唐人貿易のことば-清人の記録した長崎方言をめぐって-」と題して、また、2004年11月17日に九州大学人文科学研究院哲学文学部門共同研究プロジェクト「西洋のオリエント、東洋のオクシデント」第4回研究会で「言語観察における"枠組"の援用をめぐって-アクセント把握の西・東-」と題して、それぞれ研究報告を行った。
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