2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520299
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
稲田 俊明 九州大学, 人文科学研究院, 教授 (80108258)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今西 典子 東京大学, 人文社会系研究科, 教授 (70111739)
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Keywords | 普遍文法 / 言語獲得 / 言語多様性 / 問返し疑問文 / WH-構文 |
Research Abstract |
本研究では、普遍文法研究と言語獲得研究を有機的に関連づけるために、言語機能の特性と言語多様性について研究し、それらを説明する文法理論と言語獲得モデルを研究した。これまで、稲田・今西の共同研究として、言語機能と言語多様性に関わる通言語的かつ理論的研究を行い、埋込み構造と補文構造の変異可能性、照応関係の普遍性と多様性、純粋疑問文の類型化と問返し疑問文の関連性等を研究してきたが、本研究報告は、その後に行い現在進行中の研究成果である。言語多様性とそれを生み出す言語機能の特性や言語獲得過程から見た言語の多様性と普遍性を扱った。 具体的には、研究成果報告書の論文(1)では、日・英語の問い返し疑問文の特性を研究し、その特性を説明するためには、生成文法の標準的なアプローチではなく、Jackendoff(1997,2002)で提案されている3部門並列モデルに基づく言語機能のアーキテクチャーを仮定するほうがよいことを示した。論文(2)では、感嘆文の通言語的な観察に基づいて、英語の間接感嘆文の特殊な分布を説明するモデルを提示した。論文(3)では、相関接続詞の通言語的な記述を詳細に行い、言語多様性を説明するモデルの構築を目指した。論文(4)(5)では、妥当な言語獲得モデルを構築するためには、普遍文法とその外部体系との相互作用を考慮することがあることを、様々な実証的研究を考慮しながら提示した。論文(6)(7)(8)は、研究協力者による研究成果であるが、いずれも、普遍文法研究と言語獲得研究を有機的に関連づけたもの、また言語機能の特性と言語多様性を研究した研究成果である。
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Research Products
(2 results)