2006 Fiscal Year Annual Research Report
海外ものづくり現場における英語使用についてのESP調査と分析
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16520302
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Research Institution | Institute of Technologists |
Principal Investigator |
山崎 敦子 (慶祐 敦子) ものつくり大学, 技能工芸学部, 助教授 (10337678)
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Keywords | English for Specific Purposes / コミュニケーション / 海外生産現場 / ものづくり / ディスコース / アンケート / 聞き取り |
Research Abstract |
2006年度はタイの生産拠点で英語使用実態の調査を行った。対象は以下の6社である。1)日系金型製造企業、2)日系金型製造企業、3)日系精密機械製造企業、4)日系自動車製造企業、5)日系自動車部品製造企業、6)タイ金型製造企業。1)から5)は現地でのアンケートおよび聞き取りを、6)では現地企業で技術指導をする日本人技術者から聞き取りを行った。非英語圏であるタイにおいても生産拠点での英語使用は重要と考えられているが、製造現場においてはワーカとのコミュニケーションは主にタイ語と日本語であること、またその中に英語の単語を交えた会話が行われている例があることが分かった。これに対して、事務やビジネス業務においては英語、現地語、日本語が使われているが、生産現場よりも英語ニーズは高く、渉外業務での重要性が指摘された。昨年度のベトナムでの調査同様、タイの生産拠点における英語ニーズは取引先により異なり、日系子会社の工場現場においては英語がほとんど使われておらず、技術指導は日本語と通訳を交えたタイ語が主である。 英語圏生産現場の日本人エンジニアからもwebアンケート形式で回答を得た。昨年度までのデータと共に分析した結果、「技術指導」が最も重要、次に「社内の打ち合わせ」や「部下や上司との面談」が重要で、大学教育で強調されがちな「プレゼンテーション」よりも大事と感じている。また、「指示」や「説明」に比べ、英語で「ほめる」ことや「苦情」をいうことはあまりうまくいっていないと日本人技術者は感じていることが分かった。 本年度は日本の機械、家電製造企業の生産現場で海外赴任をほとんど経験していない日本人エンジニアに対してもアンケート調査も行ってみた。社内業務では、英語を使用する機会がほとんどないにも係わらず英語が必要であるという意識が高い現状が示された。この意識と海外拠点の数との関連はない事が分かった。
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Research Products
(3 results)