2004 Fiscal Year Annual Research Report
外国人年少者の心理・社会的要因が日本語学習言語の習得に及ぼす影響の研究
Project/Area Number |
16520312
|
Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
岡崎 敏雄 筑波大学, 大学院・人文社会科学研究科, 教授 (00194340)
|
Keywords | 外国人年少者 / 日本語学習言語 / 日本語学習言語習得 / 心理・社会的要因 / 日系ブラジル人 / 外国人中学生の言語習得 |
Research Abstract |
日系ブラジル人中学生の心理・社会的要因が日本語学習言語の習得に及ぼす影響調査のための質問紙調査実施に向け,以下を行った。 1.従来,心理学・教育学・社会学などの関連調査で実施されてきた質問紙調査法は,成人以上を対象とするケースが多く,成人の認知レベルに基づいて調査対象者が質問紙調査事項に対して示す反応特性を前提として開発され実施されてきた。これに対して,本研究予備調査段階で実施した中学生対象の調査過程では,調査者の用意した5件法の尺度についても,項目によって5段階の名尺度点の換え方にバラツキつきが見られ,その他にも成人とは異なる反応様相が数多く観察され,調査の信頼性を確保するための多数の留意点を要することが明らかとなった。これに基づき,中学生の知的段階に対する質問紙調査法の実施留意点に関する文献調査を実施した。 2.心理・社会的要因相互間及びそれらと日本語言語修得,母語能力要因間の因果関係分析に関する人文・社会・自然諸科学関係の文献調査,統計的分析及び因果の把握の仕方,関係概念について,従来の枠を超えて詳細に検討した。 3.聴き取り調査,その結果の分析,本調査用質問紙作成開始により,日系ブラジル人中学生(公立中学及び日本国内の母語媒介教育校在学のもの)に対し,調査の趣旨説明を十分分かり易く行い,調査協力者を募り,聴き取り調査を実施した。 4.調査受け入れ協力者に対する諸機関,諸団体からの情報収集,依頼を行った。 以上の結果,調査対象者の知的発達段階に適切,妥当な質問紙及び関連情報を得ることを得た。
|
Research Products
(3 results)