2005 Fiscal Year Annual Research Report
非母語話者日本語教育研究者の養成に関する基礎的研究-中国出身現職教師を中心に-
Project/Area Number |
16520323
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
濱田 麻里 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (80228543)
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Keywords | 日本語教育 / 研究者養成 / 研究認知 / 中国語を母国とする日本語学習者 / 日本語教師 |
Research Abstract |
昨年度中国語を母語とする日本語教育研究者養成大学院コースの学生に対する個別インタビューを行ったが,今年度は昨年度までに書き起こした資料に基づき,インタビューデータを分析するための理論的枠組みを模索した。 それには,社会学や教師教育学,異文化間教育学などの分野で構築されてきた研究方法や理論的枠組みの参照が不可欠である。そのため,主に理論面に関わる文献資料を収集し,さまざまな枠組みについて検討した。 一方,これまでの日本語教育分野における教師教育,教師研究についての実践・理論面の研究についても文献研究を行い,その成果を横山(2005)として発表した。 さらに,非母語話者日本語教師の学習観に関して,個別にこれまで収集してきたデータに分析を加え,阿部・八田(2005)や浜田(口頭発表)によって成果を公表した。それぞれ,非母語話者教師の抱える問題点やそれに対する対処の方法を明らかにすることができた。 なお,今年度当初の計画では,大学院学生が大学院コースにおける学びの成果を教育現場にどのように反映させているかを知るため,大学院学生が日本語を教えている現場に出向き,フィールド調査やインタビューを行う予定であったが,今年度については1名の協力者のインタビューを行うに止まった。それは,上記のようにこれまでに収集したデータがかなり大量にあり,その分析に予想以上に時間が費やされることとなったためである。そのため,海外においてフィールド調査を行うまでには至らなかった。これは来年度の課題としたい。
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