2005 Fiscal Year Annual Research Report
小・中学生の英語の音韻識別能力と単語認識能力および読み能力の関連に関する研究
Project/Area Number |
16520348
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Research Institution | BUKYO GAKUIN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
アレン 玉井 光江 文京学院大学, 外国語学部, 教授 (50188413)
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Keywords | 英語のphonological awareness / 英語の単語認識能力 / 英語のReading能力 |
Research Abstract |
研究目的:小学生・中学生の英語のphonological awareness(音韻認識能力)と単語認識能力、およびReading能力(中学生被験者のみ)の関連性を研究し、これからの初等教育におけるわが国での英語リテラシープログラムの開発に必要なデータを蓄積する。 研究方法:平成16年度より公立および私立の小学校および中学から1619名のデータを収集した。各被験者は英語の音韻認識、単語認識、Reading(中学生のみ)のテストを受け、英語学習に関するアンケートを答えた。 研究成果:研究者が作成したテストであったが、信頼度係数α<0.8であり、適切なテストだと考えられる。中学生被験者のデータを使って「音韻認識能力が単語認識能力に影響し、さらにはreading能力の発達に影響する」という仮説を共分散構造分析により検証した結果、その仮説は妥当であることが判明した。さらに英語のphonological awarenessの発達には日本語の音韻知識が影響していることがわかった。つまり、モーラ言語である日本語からの影響で被験者たちは英語話者とは違う感覚で音節内部を分節していることがわかった。また、学習経験から被験者の英語テストを分析すると音韻認識能力のテストに関しては学習経験が20ヶ月過ぎるとその得点が統計学的にみて有意に伸びているが、20ヶ月以上の経験者と40ヶ月以上の経験者には有意な差は見られなかった。単語認識テストに関しては、学習歴の長さに関係なく、学習歴がある被験者とそうでない被験者には統計的に有意な差が認められた。また、ここでも20ヶ月以上の経験者と40ヶ月以上の経験者の間では有意な差は認められなかった。この場合はテストが易しくなりすぎ天井効果が出たためと考えられる。
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Research Products
(4 results)