2005 Fiscal Year Annual Research Report
英語におけるリズムパターンの生成モデルと音声言語指導法
Project/Area Number |
16520350
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Research Institution | JUNTENDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
須藤 路子 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (60226587)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松野 和彦 名古屋外国語大学, 外国語学部, 教授 (90029679)
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Keywords | 母語習得 / 第二言語習得 / リズムパターン / 生成モデル / Interstress interval / 音節 / 持続時間制御 / ストレス |
Research Abstract |
本研究の目的は、英語の母語習得と第二言語習得において、ISIと音節数の観点から持続時間制御の習得を観測することである。日本人英語学習者と米語母語話者の小学生における持続時間制御の習得過程を観測し、米語成人話者の制御パターンと比較するため、生成実験を実施した。音声資料に関して、音声分析ソフトを用い、音声波形とスペクトログラムを作成し、習得過程を観測した。この実験の被験者は米語成人話者10名、米語母語話者の小学校3年生8名、日本人英語学習者8名であった。日本人被験者は、海外滞在経験のない大学1年生で、英語能力はTOEICにおいて平均が433点(380〜465点:リスニングセクション平均245点、リーディングセクション平均188点)であった。米語母語話者はすべて、カリフォルニア出身者であった。ISIを構成する音節の数に関わりなく、ISIの平均持続時間は米語成人母語話者が一番短く、次いで日本人学習者、そして米語母語話者の小学生の持続時間が一番長かった。 ストレスのない音節がISI内に加えられるにしたがって、3つの被験者グループにおいて持続時間の差違が広がった。ISI内でストレスのない音節が加わった場合の持続時間の増加率は、3つの被験者グループにおいて異なっていることが観測された。米語母語話者の小学生における増加率が一番高く、次いで、日本人学習者、そして米語成人母語話者が一番低い増加率を示した。また、ストレスを担う母音の平均持続時間についても、被験者グループで差違が観測された。ISIの平均持続時間において観測された2音節目の単語の影響が、ストレスを担う母音の平均持続時間においても観測された。具体的には、2音節目が"the"であるか、"up"であるかによって、母音の平均持続時間に大きな違いが観測された。特に日本人学習者の母音持続時間において、2音節目の単語の影響が顕著であった。
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Research Products
(3 results)