戦前中等学校英語科教員に期待された英語学力・英語知識に関する史的研究

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 16520351
• Research Institution: Takushoku University
• Principal Investigator: 茂住 實男 拓殖大学, 外国語学部, 教授 (70119494)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 高橋 敏夫 拓殖大学, 商学部, 教授 (40119467)
• Keywords: 文検英語科 / 試験問題 / 本試験 / 予備試験 / 受験参考書 / 『英語青年』 / 神田乃武

Research Abstract

研究課題に、文検(文部省師範学校中学校高等女学校教員検定試験)英語科の試験問題をとおして迫ろうというのが目的であるが、研究2年目の本年度は、以下のような基礎的な作業を行った。
1)全64回行われた文検英語科の予備試験・本試験の試験問題のうち、(1)前年度未完であった発音記号を全てパソコンに打ち込んだ。(2)また一定の基準のもとに全試験問題を再編し、年度毎の試験問題の比較を行い易くした。(3)試験問題掲載の『英語青年』『文部時報』および受験参考書などの該当部分をすべてPDF化した。
2)文検英語科受験者数を昭和初期分まで収集した。『文部省年報』が中心であるが、『英語青年』からも補強した。
3)文検英語科予備試験合格者をすべてパソコンに打ち込んだ(本試験合格者は以前明らかにしており、合格者については完了した。)。
4)文検英語科受験に不可欠とされていた英文和訳、和文英訳、英文法、発音学、英文学史、英国事情などの英語参考書の一覧を、主に受験参考書、受験記などをとおして作成した(高等師範学校の英語教科書と比較するため。)。
5)文検英語科試験委員の調査は進行中であるが、委員の中でもっとも試験に深く関わりかつ大きな影響を与えた神田乃武についてはほぼまとまった。
6)文検英語科の試験問題に用いられたすべての英単語を整理し、またその難易度を予備試験、本試験ごとに明らかにした。