2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本人英語学習者によるガーデンパス文の処理メカニズム:眼球運動データに基づく検討
Project/Area Number |
16520366
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
門田 修平 関西学院大学, 法学部, 教授 (20191984)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷 尚弥 関西学院大学, 理工学部, 助教授 (50309407)
横川 博一 神戸大学, 国際コミュニケーションセンター, 助教授 (50340427)
吉田 晴世 大阪教育大学, 教育学部英語教育講座, 教授 (40210710)
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Keywords | 眼球運動 / 文処理 / ガーデンパス文 / 外国語としての英語 / 統語解析 / 意味処理 / 日本人英語学習者 / 心理言語学 |
Research Abstract |
研究代表者の所属する関西学院大学大学院言語コミュニケーション文化研究科に設置の教員共同研究室内には、すでに眼球運動計測装置として、アイマークレコーダー(Eye-mark Recorder EMR-8、ナック社製)を導入済みである。この装置を利用し、平成18年度には、次のような研究を実施した。 1.文および句単位分析データに基づくさらなる結果の考察:研究代表者に分担者が加わる形で、得られた句単位データから、ガーデンパス現象と呼ばれる、文の処理当初に一旦仮定した文の統語表象を処理の途中で再度解析し直すという現象が、確かに第二言語としての英語の読みにも観察されること、並びに、第二言語として英語を学ぶ日本人英語学習者の場合、文処理過程において、メンタルレキシコン内の語の意味情報、とりわけ語用論的情報がオンライン的に同時に処理されているという結論が得られた。これは、研究代表者を中心に行われた。 2.次に、日本人英語学習者を含めた第二言語における文処理プロセスについての理論的考察を行った。その結果、文処理においてこれまで提案されてきた、手続き的設計に基づく言語情報処理と、制約的設計に基づく言語情報処理のうち、後者の制約的設計に基づくモデルがより妥当なモデルである可能性が示唆された。これは、研究代表者を中心に行われた。 3.3年間の実証的および理論的な研究成果をまとめて、研究成果報告書にまとめるべく、その報告書に盛り込むべき内容、およびその内容構成の検討を行った。これは研究代表者、分担者のみならず協力者も加わる形で実施した。 4.研究成果報告書の原稿の執筆を代表者・分担者・協力者がそれぞれ分担する形で行った。 5.上記4の原稿を完成させ、2007年3月20日に刊行した(A4版で、本文294ページ、合計304ページ)。
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Research Products
(1 results)