2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520392
|
Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
福田 千鶴 首都大学東京, 都市教養学部人文・社会系, 助教授 (10260001)
|
Keywords | 日本近世史 / 史料学 / 女性史 |
Research Abstract |
研究計画の第2年度にあたる平成17年度は、初年度に引き続き奥向史料データベースの入力作業を研究協力者の支援のもとに進めた。 (1)国文学研究資料館所蔵阿波国徳島蜂須賀家文書1236点 (2)山口県立文書館所蔵徳山毛利家文庫1029点 (3)首都大学東京図書情報センター所蔵水野家文書124点 以上をあわせて2389点のデータベース化を終え、前年度2184点と合計すると4473点のデータベース化をおえた。また、(1)に関しては、既存の入力済み電子データを利用できたので、予定していた20人日に対して、半分の10人日で目標の2000点を達成することができた。 史料収集に関しては、初年度に引き続き山口県立文書館の毛利家文庫の調査を行うとともに、新たに支藩の徳山毛利家文書の奥向関係史料についてデジタルカメラによる収集を行った。 今年度の新たな調査先としては、彦根城博物館・京都大学総合博物館・鳥取県立博物館・神宮徴古館農業館おいて史料調査を行った。彦根城博物館ではデジタルカメラによる撮影および同館所蔵のマイクロフィルムを利用させてもらい、「庶子屋敷日記」など1921点、江戸城大奥との通信記録である「御城諸事御用留」などの史料を複製した。京都大学総合博物館では史料概要の調査を行い、府内藩記録中に良質な「奥日記」61冊があることが確認できたので、来年度の調査により史料収集を進めたい。鳥取県立博物館では、「女中奉行日記」や役人帳から奥向関係役人の記事についてデジタルカメラによる史料収集を行ったが、来年度も引き続き史料収集を行いたい。 以上の調査により、彦根井伊家・萩毛利家・豊後府内松平家についての史料群認識を深めることができたので、来年度に奥向史料データベースをすすめるための基盤を整えることができた。 本年度の研究成果としては、論文1本(「水野家文書の奥向関係史料についてその(一)」(『人文学報』368号、2006年3月)と口頭報告1回(「幕藩文書管理史の現状と課題-奥向史料論の立場からの提言-」、於国文学研究資料館、2006年3月)を行った。
|
Research Products
(1 results)