2004 Fiscal Year Annual Research Report
大正・昭和初期日本女性史と台湾-北村兼子と『婦人毎日新聞』『台湾民報』
Project/Area Number |
16520401
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大谷 渡 関西大学, 文学部, 教授 (80340644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石月 静恵 桜花学園大学, 人文学部, 教授 (70158749)
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Keywords | 北村兼子 / 林献堂 / 台湾民報 / 婦人毎日新聞 |
Research Abstract |
本研究は、『台湾民報』誌上のフェミニズム関係資料の収集・分析を行うとともに、台湾議会設置請願運動で知られる林献堂ならびに彼を取りまく人びとと、大正末から昭和初期に国際的に活躍したジャーナリスト北村兼子との思想的交流について解明することを目的としている。研究目的の1つである『台湾民報』のフェミニズム関係資料の収集は、研究代表者大谷を中心に平成16年9月までにほぼ完了し、パソコン入力作業を進めるとともに、台湾語の重要関連記事部分の翻訳(要約)を台北市文献委員会の研究者の協力を得ながら12月末までに終えた。北村兼子は婦人毎日新聞社婦人文化講演会講師として1930年に台湾を訪ねており、『婦人毎日新聞』関係資料の調査は、研究分担者石月を中心に行い、2日分だけではあるが同紙原物の所在を突き止めることができた。8月下旬の台北市での共同調査では、台北市文献委員会と国立中央図書館台湾分館において林献堂・林攀龍・林熊徴・蔡阿信・彭華英・陳〓・林階堂・高天成、および婦人毎日新聞台北支局に関する資料などを収集し、あわせて北村が訪ねた林本源家庭園の実地調査も行った。10月には『台湾民報』の書誌的研究を進めるとともに、『台湾日日新報』の関連記事の収集も終えた。11月にこれまでの収集資料の分析を行い、12月下旬には、台北市文献委員会・国史館台湾文献館・国立成功大学・台南市立図書館などで資料調査を行った。この調査において、『台南新報』の北村兼子関係の記事を収集できたことと、霧峰林家の資料を閲覧できたことは大きな収穫であった。平成17年1月下旬には国立国会図書館、外務省外交史料館において林献堂関係の資料を収集した。平成16年12月上旬までの研究成果は、『関西大学文学論集』第54巻4号(平成17年3月)に「北村兼子と林献堂」として発表している。12月下旬と1月下旬の調査で得られた資料は、2月以降分析を進めている。
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Research Products
(1 results)