2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16520410
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
山本 浩樹 岐阜工業高等専門学校, 一般科目(人文), 助教授 (80240117)
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Keywords | 西日本戦国史 / 戦国期地域社会 / 境目地域 / 戦国大名毛利氏 / 豊臣政権 / 小早川隆景 |
Research Abstract |
本研究最終年となった平成18年度は、これまでの研究成果の公表にむけた著書・論文の執筆が作業の中心を占めた。学外出張による調査は、国立国会図書館・福岡県立図書館・兵庫県立図書館での文献調査を中心におこない、東京大学史料編纂所での影写本・写真帳による史料の照合も1回実施した。 主要な成果としては、(1)「永禄・元亀年間における伊予能島村上氏の政治的動向」、(2)「戦国期但馬国における諸勢力の動向」、(3)『西国の戦国合戦(戦争の日本史12)』の3点を挙げる。 (1)は、戦国期の瀬戸内海最大の海賊で強大な水軍を率いた伊予能島村上氏について、とくに永禄・元亀年間の毛利・大友戦争期におけるその複雑な政治的・軍事的動向を整理し再検討したものである。海賊と呼ばれる勢力の政治的帰趨が軍事情勢を大きく左右した戦国期西国の歴史的特質を明らかにしようとした。 (2)は、天正年間の織田・毛利戦争期を中心に、山名氏をはじめとする但馬国内諸勢力の動向を、周辺諸地域における軍事情勢の変遷に注意しながら復元するとともに、旧説の過誤を大幅に訂正した(これは、本研究の成果報告書に収録する)。 (3)は、応仁・文明の乱から豊臣政権期までの約100年間の西日本における戦国動乱を概説的に述べた一般向け書籍である。本研究とも内容的に深い関連性があり、本研究によって得られた新知見も可能な限り盛り込んだ。 なお、上記以外のまだ公表にいたっていない成果については、平成19年度以降も学術雑誌および本校紀要などに順次公表していく予定である。
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Research Products
(2 results)