2004 Fiscal Year Annual Research Report
中国壁画墓との図像学的比較による高句麗古墳壁画の研究
Project/Area Number |
16520467
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Bukkyo University |
Principal Investigator |
門田 誠一 佛教大学, 文学部, 助教授 (00278467)
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Keywords | 高句麗 / 古墳 / 壁画 / 墓主像 / 魏晋南北朝 |
Research Abstract |
平成16年度は以下の要領で研究を行い、その実績は下記の通りである。 1.資料収集 東アジア地域の墓主像が描かれている壁画墓・装飾の事実記載がなされている報告書・論文・図録等の購入、複写等を行った。とくに、本年度は中国東北地方における高句麗遺跡の重要な報告書(『集安高句麗王陵』など)の刊行が相次ぎ、基礎資料の収集については成果があった。 2.実地調査(海外調査ほか:平成16年8月15日〜23日) 高句麗古墳の壁画と比較研究すべき対象として、系譜性の研究という観点から、近年、多くの重要な知見の蓄積がなされている中国・河北省磁県を中心として、現地遺跡の踏査と壁画関連資料の実見を目的とした現地調査を行った。調査では後漢代から北朝までの壁画古墳と出土遺物を河北省磁県、保定、石家庄などにおいて実施した。とくに磁県においては、北朝皇帝陵とその周辺にある壁画墓、そして都城の立地と相関関係、歴史的環境を把握することができた。また、河北省博物館、磁県文物保管所等では壁画墓出土遺物のうち、主要な資料を実見することができた。 結果として、高句麗古墳壁画と共通する墓主像の特徴の他に多くの相違点を確認し、比較検討の基礎的知見を形成することができた。その他、国内においても壁画の関連資料調査を行った。 3.公表した成果 口頭発表 論題「徳興里古墳墓主像の思想的背景」平成16年4月23日(金)於:朝鮮古代研究会
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