2004 Fiscal Year Annual Research Report
人の移動・流動からみた都市空間構造の動態モデルの構築
Project/Area Number |
16520485
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉浦 和子 京都大学, 文学研究科, 教授 (50155115)
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Keywords | 都市内移動 / 都市構造 / 空間分析 / シミュレーション / 移動行動の性差・世代差 / 幾何学的特性 / 福井市 / オーストラリア |
Research Abstract |
平成16年度は、(1)現地調査と(2)文献収集、(3)データ解析を中心に研究を遂行した。(1)現地調査:オーストラリアのパースで、西オーストラリア大学のD.ラムリー教授の協力を得て、都市計画局、オーストラリア統計局の西オーストラリア支局、西オーストラリア大学図書館および地図文庫等で、パース都市圏の都市構造の現況と変遷に関する資料、宅地開発資料、都市計画図、パース詳細地図、地形図、人口移動ならびに国勢調査資料等の収集にあたった。また、ラムリー教授と、パース在住者への移動経歴聞き取り調査の打ち合わせを行った。都心部から近郊一円の住宅街や住宅市場の状況を現地踏査した。(2)文献収集:電子メールならびに直接訪問による交渉・説明を経て、キャンベラのオーストラリア統計局から、オーストラリア全土の地区間での人口移動ならびに主要都市圏内での人口移動データを男女別・年齢階層別ファイルとして収集した。国立国会図書館では、都市地理学、人口移動・流動研究、空間分析に関する文献の閲覧・収集を行った。(3)データ解析:福井市の1998〜2001年度の住民異動届(個票)データを用いて、福井市を基点とする全国の都市間との移動、ならびに福井の都市内移動について、男女別・年齢階層別に移動パターンを分析し、各集団ごとの移動距離や移動の頻度分布を抽出した。また、日本全国および福井市域という空間内で行われうる2点間移動をシミュレーションし、人間行動に与える空間固有の影響力である「場の効果(spatial configuration)」を検討した。
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Research Products
(5 results)