2005 Fiscal Year Annual Research Report
人の移動・流動からみた都市空間構造の動態モデルの構築
Project/Area Number |
16520485
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
杉浦 和子 京都大学, 文学研究科, 教授 (50155115)
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Keywords | 都市内移動 / 都市間移動 / 移動行動の性差・世代差 / 移動距離 / 頻度分布 / 重力モデル / ランダム運動 / 福井市 |
Research Abstract |
平成17年度は、人の移動データの解析を中心に行った。主に使用したのは、福井市の住民異動の個票データ(1998〜2001年度)である。解析のテーマは下記の通りである。 (1)移動距離の規定要因に関する分析(その1):(1)福井市を発着基点とする市町村間移動の距離頻度、ならびに福井市内での移動距離頻度分布の作成。男女別・年齢階級別の頻度分布。(2)市町村間で等確率で移動が発生した場合の距離頻度分布、ならびに市域内部の町丁間で等確率で移動が発生した場合の距離頻度分布の算出。(3)市町村の人口規模のみに比例して人口移動が発生した場合の移動距離頻度の算出。(4)重力モデルに従って市町村間人口移動が発生した場合の距離頻度分布の算出。これらの分析は、人間行動に与える空間固有の影響力である「場の効果(spatial configuration)」を検討し、ランダム運動による行動説明の可能性を探ろうとするものである。(2)移動距離の規定要因に関する分析(その2):(ア)都市内移動、県内移動、都道府県間移動の3類型に分けた場合の年齢別・男女別の移動割合の推移。福井市の異動データについての分析。国勢調査データをもとに、東京都・秋田県・福井県等の都県単位での地域差の比較検討。この分析は、前記(1)の分析の基礎的検討として行った。なお、地方図書館や国立国会図書館を利用して、各都市の人口異動データの収集の他、都市地理学、人口移動・流動研究、空間分析に関する文献の閲覧・収集を行った。
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Research Products
(4 results)