2006 Fiscal Year Annual Research Report
戦争の記憶と伝承に関する研究-沖縄戦の伝承に関するハワイ移民と母村の比較研究
Project/Area Number |
16520510
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Research Institution | Meiji university |
Principal Investigator |
山内 健治 明治大学, 政治経済学部, 教授 (60254728)
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Keywords | 戦争 / 記憶 / 移民 / 社会人類学 / ハワイ / 沖縄 |
Research Abstract |
平成18年度においては、夏期に沖縄県読谷村における戦争証言の聞き取り調査を実施し、過去3年間の計画の最終計画として、戦争関連の戦跡、文学、芸術、家族レベルの語・民謡謡等の中における戦争の記憶について補足調査を実施した。また、これまでデータ整理してきた戦争証言の記録についてインフォーマントへの確認作業を実施した。 平成18年6月には「島クトゥバで語る戦世」シンポジュウム(那覇市)に参加し質疑応答を記録した。沖縄での戦争後の村落変容に関しての調査として読谷村および沖縄市へ調査範囲を拡大して、社会人類的なモノグラフにまとめる作業を実施した。ハワイ沖縄系移民の最終調査を8月に実施し沖縄系移民の戦争体験および戦争観に関するインタビュー調査を継続した。9月以降は、本研究研究の主要な課題である「戦争体験の記憶が沖縄とハワイ移民の間で質的に異なる背景」の分析と記述をすすめた。また、この分野での学際的研究の方法論が整備されていないため、国際政治学・政治史の太平洋戦争にかかわる文献の収集を継続した。本年度は本研究の最終年度でもあるため沖縄県読谷村における戦争体験ならびにその後の米軍基地化にともなう社会変容について整理し、ハワイ・ウチナーンチュ(沖縄県計移民)の戦争観について記述・分析し「戦争の記憶と伝承に関する研究-沖縄戦の伝承に関するハワイ移民と母村の比較研究」と題して3月に研究報告書にまとめた。
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