2005 Fiscal Year Annual Research Report
裁判所外ADRの運営と機能に関する比較研究及び実態調査
Project/Area Number |
16530013
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
守屋 明 関西学院大学, 法学部, 教授 (30127592)
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Keywords | ADR / 紛争解決 / 合意形成 / 裁定 / 権利擁護 / 法化 / 非法化 / 法文化 |
Research Abstract |
1.本年度は、昨年度に引き続き、我が国におけるADRについて、文献およびインターネットを中心としてデータを収集した。ADRに関する諸データおよび諸理論を適切に比較できるようなデータベース・フォーマットの作成が本調査の一つの目的であるが、収集できるデータにはそれぞれに偏りがあり、全体を有意味に位置づけることのできるようなフォーマットの作成に向けて検討を続けている。 2.ADR全体を位置づけることのできるような理論モデルの構築を試みている。ADRの比較検討のためには、各種ADRに備わる多くの属性の中から重要なものをいくつか取り出し、単純化されたモデルへと縮減することがまず必要であることが分かり、今年度は特に理論的検討に重点を置いて検討を進めた。 3.ADRに対する一般市民のニーズを測定するために、全国規模の実証的な調査を行った。但し、調査に伴う諸制約のために、本年度の調査は限定的なものとならざるをえなかったが、来年度においても引き続き実証的調査を行うことにより、理論と現実との間を架橋することのできる、バランスのとれたADR分析枠組を提示することを目指している。 4.いわゆるADR法が成立し、民間型ADRについてこれまでとは異なる側面からの検討が必要となってきた。また、ADR法の下での認証を求めるADRをどのように位置づけるかについても検討が必要であり、そのために仲裁ADR法学会で行った報告や討論を含めて、民事訴訟法の専門家等との研究会を開催した。
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Research Products
(1 results)