2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530017
|
Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
高橋 滋 一橋大学, 大学院・法学研究科, 教授 (30188007)
|
Keywords | 行政法 / 経済化 / 効率性 / 行政改革 / 民営化 / 公共性 / 公会計改革 / ドイツ |
Research Abstract |
1.3年計画の初年度にあたる本年度(平成16年度)においては、研究計画に従って、(1)ドイツの公法学者へのインタビューと討論及び資料収集、(2)ドイツ文献に関するデータベースの構築、これに基づく文献の収集・整理、大きく分けて2つの作業を行った。 2.まず、「ドイツの公法学者へのインタビューと討論及び資料収集」については、16年度は1回にとどめ、ドイツのギーセン大学及びリューネブルク大学を訪問し、Klaus Langeギーセン大学教授、Joachim Sandenリューネブルク大学教授代行にインタビューを実施し、ともに、文献収集を行った。両教授からは、この問題は、法律学の方法論(主に正義論)、自治体における公企業改革、公会計制度改革、大学等の公法人改革等、幅広い領域にわたるものであり、論点も多岐にわたるため、課題を絞った方が良いとのアドバイス(Lange教授)等を受けた。 3.次に、「ドイツ文献に関するデータベースの構築、これに基づく文献の収集・整理」については、法学研究科博士後期課程1年次の大学院生を研究協力者として、当該作業を委託した。作業はほぼ完了し、ドイツの単行本10冊(法律学関係に限る)、論文30点程度の文献データベースが完成している。現在、これらの文献を分析・検討中である。 4.その他、理論経済学における「社会的選択論」の議論に注目し、邦語文献であるが、検討を進めている。そのなかで、特に、この分野における業績によってノーベル経済学賞を授与されたアマルティア・センの議論を中心に、経済学における厚生と社会的正義との関係に関する議論を分析・検討中である。
|