2004 Fiscal Year Annual Research Report
株式投資信託における議決権行使のディスクロージャー規制に関する研究
Project/Area Number |
16530057
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
中村 美紀子 山口大学, 経済学部, 助教授 (60363090)
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Keywords | 株式投資信託 / 議決権行使 / ディスクロージャー / 開示規制 |
Research Abstract |
1.米国における開示規制について 現在米国では、株式投資信託が運用に組み入れている、つまり投資対象としている株式の議決権行使をする方法、方針および実行の開示を強制する規制は私的にも公的にも存在しない。株式投資信託が「直接あるいは間接に」株式投資対象会社を管理・支配・統制・コントロールする場合にのみ、株式投資信託はその支配関係をSECに提出された付加情報報告書において開示しなければならないとされている。一方、投資会社法は、株式投資信託は彼らの株主の利益において運営され管理されなければならないと明らかにしているが、対象株式の議決権行使の関して本責任の内容は明らかではない。このように、米国の法規制はコーポレート・ガバナンスに株式投資信託が参加することに慎重ともいえる態度で臨んでいる。 2.米国における株主活動について 株式投資信託投資家の大部分は、投資先の株式投資信託のコーポレート・ガバナンス・ルールに無関心であった。そのため、労働組合基金や国家年金計画のファンド・マネージャーとは異なり、株式投資信託のファンド・マネージャーは高い収益を求める組織化された選挙集団やコーポレート・ガバナンス活動主義の主唱者と向きあってはいないのという現状にある。
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Research Products
(1 results)