2005 Fiscal Year Annual Research Report
マスメディアによる人権侵害の救済システムのソフトロー的展開に関する比較制度研究
Project/Area Number |
16530069
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
濱田 純一 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (20114613)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
右崎 正博 濁協大学, 法学部, 教授 (10112492)
服部 孝章 立教大学, 社会学部, 教授 (80138627)
山口 いつ子 東京大学, 大学院情報学環, 助教授 (00262139)
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Keywords | 名誉 / プライバシー / 表現の自由 / 報道の自由 / 人権救済 / ソフトロー |
Research Abstract |
昨年度に引き続き、名誉毀損・プライバシー侵害関係判例の内容分析を行い、判例分析の概要も含むデータベース化の作業も継続し検索の手法についても検討をくわえた。判例は全般に、名誉毀損の違法性阻却などのケースで取材過程に立ち入った検討が増加傾向にあり、ソフトローを考える時には、表現の基準だけでなく取材等の基準も視野に入れて考察する必要が示唆された。また、放送分野における自主規制機関「放送と人権等権利に関する委員会(BRC)」の委員でもある右崎が、これまでのBRCの決定を整理するにあたって監修を行い、その中で、法律の適用とは異なる自主的な判断基準としてソフトロー的アプローチの素材となる事例の要点抽出と分析を行った。また、海外の動向については、ドイツのマスメディアにおける苦情処理制度についての文献研究を行うとともに、関係機関に対する調査を行った。新聞に関してはドイツ新聞評議会(Presserat)を中心に、苦情処理の基本的な理念、処理の基準、処理にあたっての問題点等について調査を実施した。また、放送分野では西部ドイツ放送(Westdeutscher Rundfunk)の事例を中心に検討を行い、とくに放送特有の規制の考え方やメディア特性に応じた放送分野における苦情処理の考え方の特質、判断基準の新聞との相違等に重点を置いて分析を行った。これまでの2年度にわたる研究状況を踏まえて、最終年度において、研究成果の取り纏めを行う予定である。
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Research Products
(5 results)