2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530081
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大嶽 秀夫 京都大学, 大学院・法学研究科, 教授 (40083563)
|
Keywords | ポピュリズム / クライアンティリズム / 政治改革 / 小泉改革 |
Research Abstract |
ポピュリズムおよびクライアンティリズムの概念の検討については、アメリカ出張(2004年4月)の際などに文献を収集し、比較研究や地域研究で使用されているそれぞれの概念の、最新の理論的な動向を把握した。その上で日本における細川・橋本・小泉改革が「改革」と「抵抗」のサイクルを形成しているという筆者の主張について、試論的な形で発表した(NHK『視点・論点』)。また、同様の主張にっいて韓国政治学会においても発表を行い(2004年12月)、以前から比較研究を行うという了承を得ていたロシアと共に、「クライアンティリズムに対するポピュリスト的改革」について日韓露の比較研究を今後行っていくという計画を立ち上げた。 細川・橋本・小泉改革のポピュリズム的構造とそれを支えたマスメディアの役割については、資料の収集とインタビューを継続している。インタビューについては、1990年代以降の政治過程に関与した塩崎恭久、前原誠司、藤村修、山中〓子をはじめとする元・現職議員にインタビューを行ってきた。またメディアについても朝日新聞や読売新聞、読売テレビなどの関係者にインタビューを行った。 また当研究において特に実証的な研究を積み重ねるべき小泉内閣の政策決定過程について、外交分野については研究成果の一部を発表した(「選挙」2004年11月、12月)。また道路公団改革についてはすでに資料収集を終え、政策決定過程の概要を把握した。現在は関係者へのインタビューを計画中であり、来年度にはこの部分の研究成果を発表できる予定である。
|
Research Products
(2 results)