2005 Fiscal Year Annual Research Report
市場構造の変化に関する基礎的研究-複雑適応系としての市場経済のふるまいについて-
Project/Area Number |
16530123
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Research Institution | Aomori Public College |
Principal Investigator |
小野崎 保 青森公立大学, 経営経済学部, 教授 (10233595)
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Keywords | 独占的競争 / 寡占 / 複雑適応系 / 限定合理性 / シミュレーション |
Research Abstract |
前年度からの継続として,産業構造の変化に関するデータ収集を続行した.国内外を問わずさまざまな関係団体に問い合わせをしたり,できる限りの手段を通じて資料を調べたりしたが,市場構造の変化を統計的に解析可能ならしめるだけのデータは残念ながら存在しない,と断ぜざるを得ない結果となった.しかしながら,統計的解析に耐えないとはいえ市場構造の変化に関するデータをある程度は収集することができたので,今後いろいろなかたちで活用していこうと考えている. データの収集作業にかなりの時間と労力を費やさざるを得なかったため,理論モデルの構築については見送り,シミュレーション・モデルの改良のみに着手した.モデルの改良点は以下の通りである. 1.現行モデルでは,消費者のブランド・ロイヤリティを示すパラメータがモデルの振る舞いを定性的に変化させるコントロール・パラメータとなっているが,これが内生的に決定されるようなメカニズムを導入する. →これについては,モデルの内的整合性や記述妥当性の観点から,どのような内生化の方法が適切か検討を進めている途中である. 2.エージェントである消費者および企業に学習プロセスを導入し,より知的な振る舞いをするように改良する. →これについては,強化学習アルゴリズムの応用例を比較検討している途中である. 3.企業によるブランド戦略を組み入れる. →これについては,企業の戦略的行動に関する経営学的な知見を比較考慮している途中である.
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