2004 Fiscal Year Annual Research Report
科学技術データベースに基づく日本のゲノム研究開発基盤の評価と提言に関する研究
Project/Area Number |
16530172
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
菰田 文男 埼玉大学, 経済学部, 教授 (60116720)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊野 玲子 かずさDNA研究所, ヒト遺伝子研究部, 主任研究員 (50370929)
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Keywords | 生物学 / バイオ / ゲノム / 研究開発システム / 技術製作 / 国際技術水準比較 / 学術論文データベース / 特許データベース |
Research Abstract |
本研究は、世界との比較において我が国のゲノム研究の仕組みやシステムの特徴について分析し、情報・エレクトロニクスやナノテクノロジーなどと比較して相対的に遅れていると一般的に評価されている我が国の生物・バイオ・ゲノム研究システムのポジティブな側面とネガティブな側面とを解明し、実際に研究水準が世界的に見て相対的に低位にあるのか、もしそうであるとすればその原因はどこにあるのかを解明することを目的としている。当然、国の産業技術政策のレベルから、大学や民間企業のレベルに至るまでの広い範囲のゲノム研究の現状を分析の対象として包含することになる。この分析のために学術論文データベースであるMEDLINEと特許データベースであるWPINDEXという二つのデータベースに依拠する。すなわち、同データベースの「統制語」等を用いてゲノム科学の全体像を描き、その中に個々の要素技術を位置づけることによって、その進歩の基本的方向性を知ること、そして日本のゲノム研究が世界の基本的トレンドからみてどのような位置づけにあるかを知ること、論文数や特許取得件数などから日本の研究水準を評価すること、論文の執筆者(執筆企業)や共同執筆や引用などの分析を通じて、研究システムの特質を理解する。次いで、この分析に基づいて、研究現場の研究者や研究管理者に対して研究の実態等についてヒアリング調査をおこない、上記の目的を総合的な観点から解明しまとめる。本プロジェクトは平成16年〜18年の3年計画のプロジェクトであるので、第1年目の本年度は、主としてデータベースの検索作業を通じて、基本的なデータを収集することに置かれた。もちろん、平行してヒアリング調査もおこない、菊野が海外の研究情報の収集の目的でシンガポール及びイギリスで開催された学会にも参加した。その中間的なまとめは、英文の原稿としてまとめ、現在投稿のための準備作業中である。
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Research Products
(4 results)