2004 Fiscal Year Annual Research Report
第三のイタリアの産地システムと地域経済活性化の国際比較
Project/Area Number |
16530188
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Research Institution | Hokkai-Gakuen University |
Principal Investigator |
高原 一隆 北海学園大学, 経済学部, 教授 (90145970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐々木 正幸 大阪市立大学, 創造都市研究科, 教授 (50154000)
奥田 仁 北海学園大学, 経済学部, 教授 (50244835)
佐藤 郁夫 札幌大学, 経営学研究科, 教授 (80285494)
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Keywords | EU構造基金 / 産地システム / 地域協定 / 地域統合プログラム / 地域契約 / 企業間ネットワーク / 地方分権 / ブランド力 |
Research Abstract |
第一に、G.ベカティーニを始めとする第三のイタリアの産地システムに関するこれまでの概念規定の整理の上に立って、1990年代以降のグローバリゼーションの進展にともなう第三のイタリアの産地システムの変容に関するヨーロッパにおける議論及びEUの産業停滞地域における産地システムの導入に関する議論をフォローする作業を行った。第二に、イタリア中部,南部及びアメリカの幾つかの産業集積地域の実態調査を通して、産地システムの現状と課題を明らかにする作業を行った。 (1)イタリア南部との比較を念頭において、中部特に産地システムの典型地域であるボローニャの実態調査を通して、産地システムが単に産業としてのみならず、多様な市民的・ボランタリー的活動と結びつきながら、新たな展開を遂げつつあることを実証する作業を行った。 (2)イタリアにおける伝統的な南部政策の終焉後、南部では新たな産業創出を目指して、中部の産地システムの導入が試みられつつあるが、カンパーニア州ナポリ市及びその近郊のノッチェーラ平原に位置する2つの都市の産地形成途上地域、プーリア州レッチェ県の産地のヒアリングを通して、その現状と課題及び適応可能性を実証する基礎作業を行った。 (3)アメリカ・マサチューセッツ州ボストン市及びカリフォルニア州サンノゼ市(シリコンバレー)の実態調査を通して、産業集積のための様々なネットワーク形成の試みと課題を明らかにする基礎作業を行った。また、沖縄からの移民とこうした産業ネットワーク形成を事例に、国際的なネットワークと産業形成との関連性を実証する試みの作業も行った。
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Research Products
(4 results)