2005 Fiscal Year Annual Research Report
金融工学による保険の計量分析〜ノンパラメトリック・アプローチ〜
Project/Area Number |
16530216
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
小暮 厚之 慶應義塾大学, 総合政策学部, 教授 (80178251)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寒河江 雅彦 岐阜大学, 工学部, 助教授 (20215669)
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Keywords | 生命表 / リスク評価 / Lee-Carter法 / 局所尤度法 / 多変量派生資産 / データ・スクワッシング / データマイニング / 局所モーメント |
Research Abstract |
平成17年度計画に従って,以下の研究を行った. 1)生命表と統計モデリング 平成16年度に引き続き,将来死亡率の不確定性に伴う年金リスクの評価に向けて,将来死亡率の予測の統計モデリングを考察した.今年度は特に,Lee-Carter法の拡張として,局所尤度法によるノンパラメトリック平滑化タイプのモデルを開発した.その成果は,韓国統計学会の招待講演(The Poisson Log-Bilinear Model of Forecasting Mortality and the Valuation of the Longevity Risk, Korean Statistical Society, November, 2005)として公表した. 2)多変量リスク中立確率の推定 今年度は,特に保険商品の多変量性に着目し,平均オプションやレインボーオプションのような多変量派生証券の評価の研究を行った.多変量リスク中立確率が,周辺リスク中立確率とリスク中立コピュラに分解できることに着目し,前者については混合分布モデルによるセミパラメトリックな当てはめを行い,後者についてはコピュラ理論を利用した同定化を考察した.その成果は,日本銀行金融研究所セミナー(「多変量派生資産の評価」2005年11月)および日本保険・年金リスク学会研修会(「多変量派生資産の評価-コピュラと共単調性によるアプローチ-」2006年1月)における報告として公表した. 3)局所モーメントによるノンパラメトリック法の開発 今年度は,局所モーメント法に関する基礎研究として,データ・スクワッシング法と呼ばれるデータマイニング技術との関連を考察した.その成果は,研究集会「第8回ノンパラメトリック統計解析とその周辺-統計的データマイニングとベイズ統計-」(2006年3月慶應義塾大学)における研究報告「データスクワッシングとビニング」として公表した.また,同研究集会では,寒河江氏による局所モーメント法の多次元密度関数推定問題への考察が,研究報告"A Multivariate Polynomial Histogram by the Method of Local Moments" (David Scott教授との共著)として行われた.
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Research Products
(5 results)