2004 Fiscal Year Annual Research Report
地価と金利の不確実性下におけるCMOの合理的価格モデル構築
Project/Area Number |
16530218
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
岸本 直樹 法政大学, 経営学部, 教授 (50241766)
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Keywords | 証券化 / CMO / オプション理論 |
Research Abstract |
研究計画書で記したように、本研究の目的は、地価と金利が確率的に変動する不確実性の下で、CMOの合理的価格モデルを構築することにある。より具体的に述べれば、本研究では、まず、CMOのプール(抵当)を構成する多数の住宅ローンについて、借り手が合理的な意思決定の結果として繰上げ返済やデフォルトを行うモデルを構築する。次に、そのようなモデルを基礎にして、研究代表者が開発したextended tree methodの適用によりCMOを価格付けする。 そこで、今年度は、まず、CMOやそれに関連するmortgage-backed securitiesに関する書籍および論文を渉猟して、地価や金利の変動の結果、住宅ローンの繰上げ返済やデフォルト、および、mortgage-backed securitiesやCMOの価格がどのように変動したかという点について整理した。 次に、金利と地価の両方について「二項過程」と呼ばれる確率過程を仮定し、それと関連させて住宅ローン借り手の繰上げ返済とデフォルトに関する意思決定をモデル化した。そしてこの意思決定モデルに基づいて、extended tree methodを適用してCMOを価格付けするモデルを構築した。
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