2005 Fiscal Year Annual Research Report
国際的企業合併、買収、撤退、合弁、完全子会社の業績についての実証研究
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16530242
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
星野 靖雄 筑波大学, 大学院・システム情報工学研究科, 教授 (00096744)
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Keywords | 日本の多国籍企業 / 海外製造業企業 / 合弁 / 完全買収 / グリーンフィールド型新規投資 / 欧州 / 日系・日系合弁企業 / ブラジル |
Research Abstract |
わが国の多国籍企業405社のうちの751社の海外製造業企業の子会社の標本を利用して、立地要因は子会社の設立と所有形態の選択に強い予測力を持つという仮説を検証している。欧州における日系企業では、受入国の競争力、受入国の文化形態、産業の成長率が進出形態の決定要因であること、合弁形態、完全買収、グリーンフィールド型の新規投資では異なった立地についての戦略を採用させていることを実証した。 1991年より2000年までの日本における外国製造業企業500社のパネルデータを利用して、日本での合弁相手企業はより成長率を増加させる傾向があるが、大規模の歴史の古い外資系企業では効果が少ないことが指摘できた。また、企業規模と営業年数は外資系企業の成長に有意な正の効果があり、規模、年数、所有構造は長期の成長を決定するにも重要な要因であることを示した。 従来の研究では、完全所有子会社の業績は合弁企業より優れていることが示されている。また、進出形態については、伝統的分類にもとづいており、開発途上国、特にアジアの途上国に限定されている。この研究では、非伝統的分類に基づきブラジルでの日系子会社の業績に対する所有と内部化の優位性を考慮した。日系・日系と現地資本の合弁会社では、完全所有と伝統的国際合弁より優れた収益性を示した。さらに、多国籍企業の所有と内部化の優位性は子会社の収益性に混合した効果を示した。
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Research Products
(3 results)