2007 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者のバリアフリー及び高齢化社会向け歩行誘導システムによる福祉型街づくり
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16530258
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Research Institution | Sugiyama Jogakuen University |
Principal Investigator |
岡田 広司 Sugiyama Jogakuen University, 現代マネジメント学部, 教授 (90326158)
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Keywords | バリアフリー / ユニバーサルデザイン / 視覚障害者 / 高齢化社会 / 歩行誘導装置 |
Research Abstract |
視覚障害者歩行誘導システム等の導入による福祉型街づくりの研究のため、次の課題を中心に研究を進めた。 第1の課題は、中国のバリアフリー研究の現状と現在企画・開発中の音声式歩行誘導機の実用化及び事業化に向けた、品質・製造技術に関する調査である。本システムが実用化され広く普及するためには、高品質・低価格でシステムを実現しなければならない。まず、中国における窯業関連及び電子機器組立企業の調査を行った。また、今後システム構築には、中国など海外との協力体制が重要となる。現在中国では、北京オリンピックや上海万博を機に、主要都市のバリアフリーの普及を進めるために、福祉対策の研究が進められている。重慶師範大学などが中心になって開かれたバリアフリー研究会に参加し、中国の研究者と研究交流を図った。 第2の課題は、ITSの技術動向と実態調査である。福祉型街づくりには、国土交通省など行政主導で進められている歩行者ITSとの融合が重要な課題となってくる。音声式歩行誘導システムの技術動向及びその実態をつかみながら、システムのあり方を研究しなければならない。高速道路管理システムと車両に関するITSの実用化は極めて速く進み、歩行者ITSについては状況を見ながら、堅実に進められている状況である。大阪市梅田地区や北九州市地区での歩行者ITSの実験事例などを調査したが、その基本コンセプトは福祉の街づくりである。当実験では健常者の8割、障害者の6割が有益性有りとの評価が出たが、今後のその点も追究したい。 第3の課題は、バリアフリーの新しい方向性として、ユニバーサルデザインという視点からの、さまざまな事例の調査と理論的研究である。今後、福祉のまちづくり計画の考え方には、障害者だけのバリアフリーでなくて、あらゆる人々がバリアー無く移動でき、生活できるというコンセプトが必要になる。その事例である中部国際空港の現状調査を行った。中部国際空港が世界でも有数な収益力及び集客力の高い空港といわれるのは、そのユニバーサルデザインをもった空港づくりが要因の1つである。さらに、福祉型街づくり企画の参考とするために、さまざまな用具・設備などのユニバーサルデザインを調査した。
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Research Products
(1 results)