2004 Fiscal Year Annual Research Report
経営の多様姓に関する事例研究:イスラーム経営とグローバル経営との比較を中心として
Project/Area Number |
16530263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
櫻井 秀子 作新学院大学, 地域発展学部, 助教授 (60203345)
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Keywords | イスラーム経営 / 異文化経営 / グローバル経営 / 企業倫理 / 社会的責任 / 文化多元主義 / イラン / オーストラリア |
Research Abstract |
本年度は、まずイスラーム圏における経営の特性についてこれまでの研究をもとにまとめ、学会報告を行い、討議において研究者より多くの意見を得ることができた。報告を行った学会は以下の通り。「イスラーム的経営と持続的発展:バザールの取引を中心として」(比較経営学会29回長崎大学2004.5.14)「イスラーム的経営の特性と現状-文化多元的な経営戦略の観点から-」(日本経営学会第78回大会/早稲田大学2004.9.2)。 イスラーム経営については、イスラーム金融・投資を中心としてイスラーム法に準じた投資について文献研究を進めた。イスラーム投資銀行は1970年代の設立当初に比べ、その手法において洗練さを増しグローバル化に対応した経営を行い、社会的責任投資の観点からも多くの資金と顧客を集めている現状に関して文献調査を行った。 イスラーム圏の中でも特に中東地域は、オイル・ブームに沸く一方で政治的不安定要因を多くかかえている地域であり、アメリカをはじめとする外部よりの民主化圧力が強まっているが、経営における政治的安定は不可欠であることから、イスラーム圏における民主化の条件は何かについて、以前よりの研究に加え、「イスラームと民主主義の関係」(マージト・サーレフ著)をアラビア語より翻訳することに着手した。 グローバル経営に関しては、文化的多様性を前提とした異文化経営の観点から考察を行ない、研究協力を依頼したDr.Mohannak(クイーンズランド技術大学経営学部)に、多民族構成の人事管理等の観点から、多様な文化に対応可能な経営管理について検討を行なうためMohannak氏には、サンプルとなる企業の抽出と事前調査を依頼した。
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Research Products
(3 results)