2005 Fiscal Year Annual Research Report
経営の多様姓に関する事例研究:イスラーム経営とグロバル経営との比較を中心として
Project/Area Number |
16530263
|
Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
櫻井 秀子 作新学院大学, 総合政策学部, 助教授 (60203345)
|
Keywords | イスラーム的経営 / 異文化経営 / グローバル経営 / 企業倫理 / 社会的責任 / 文化多元主義 / イラン / オーストラリア |
Research Abstract |
本年度は、前年度に引き続き、イスラーム金融・投資を中心としてイスラーム法に準じた投資について研究を進め、経営学史学会にて次の報告を行った。「シャリーア・コンプライアンスと経営-イスラームにおける経営の原則-」(第13回大会統一論題「21世紀の企業モデルと経営理論」、関西学院大学2005.5.21)。本学会ではアメリカ、EU、中国、日本に加えてイスラーム圏の経営理論が取り上げられた。そこではイスラーム的経営理論の要であるシャリーア・コンプライアンスに焦点を当て、イスラーム法において合法的なビジネスに関し報告を行った。多くの質問、コメントが寄せられ、異文化圏の経営との比較も行うことができた。 またマレーシアにおいてイスラーム金融に関する最新情報の収集、インタヴュー、動向分析のための現地調査を行った。その間、The 2^<nd> International Conference on Islamic Banking(2006.2.7-8,マレーシア)にも参加し、イスラーム銀行に関する研究者、実務家と討議を行った。現在、イスラーム金融市場は急速に拡大しており、理論と実践の双方からイスラーム金融の確立が求められている。この状況下、中心的な位置を占めているのが、マレーシアとUAEである。マレーシアは生産部門ではグローバル経営の重要拠点であり、本研究のテーマに鑑みてマレーシアにおけるイスラーム金融の状況を調査したことはきわめて有意義であった。 原典研究に関しては、「イスラームと民主主義の関係」(マージト・サーレフ著)を終え、経営と存在の関係を明らかにするために「叡智の覚醒」(M.タバータバーイ)をアラビア語より翻訳することに着手した。
|