2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530266
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Research Institution | Gakushuin University |
Principal Investigator |
森田 道也 学習院大学, 経済学部, 教授 (10095490)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
海老根 敦子 駿河台大学, 経済学部, 助教授 (30341754)
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Keywords | 国際共同研究 / 製造事業所調査 / 製造企業の経営力 / 生産システム / 国際情報交換(日本、アメリカ、ドイツ、英国、イタリア、スウェーデン、フィンランド、韓国、スペイン) |
Research Abstract |
今年度(平成17-18年度)の研究実績は以下の通り。 1.平成16年度からの調査協力事業所への調査結果の報告と討議の継続:今年度は10社の調査報告と訪問、さらに調査結果に基づいて現在の事業所経営の課題や問題に関する討議とヒアリングを行った。 2.2005年11月にサンフランシスコで行った全米意思決定学会(DSI年次大会)において共同研究に従事する9カ国の研究者が会して、各国の調査の概要と問題点、また各国における近年の製造企業経営に関する動向と共同研究の焦点などを討議した。データ収集は平成18年度中に参加国の80-90%程度の国際データベースを構築する計画である。 研究は3つの焦点があった。第1は、近年その低下が懸念されている品質力についてコミュニケーション連動という視点から規定要因を探ることであった。第2は、今回の調査データがサプライチェーンと開発活動まで網羅しているので開発プロセスをも包含して連動特性を把握することであった。第3は、情報技術利用力と実践活動との関わりを探ることであった。第一の焦点では品質強化のプロセスは時間経過の上で強化と衰退のダイナミックスを描きうること、そしてそれは改善活動の経営的位置づけによって左右されるなどの知見を得た。第2の焦点では開発と製造との有意な相関があることを見出した。この研究はいわゆるフロントエンド・ローディングの概念として拡張していく予定。第3の焦点では、情報技術利用能力に関してもその利用度は10年前に比して進展しているが、その効果は一般的な実践活動と有意な正の相関があって、情報技術と実践活動の高水準な関わり合いが経営成果に結びつくという知見を得た。 研究成果は国内では第22、23回日本生産管理全国大会、同学会予稿集および論文誌にて発表した。国際的には、成果は平成17年度におけるシカゴにおける全米生産管理学会(POMS)にて発表し、さらに英国学術誌にて発表予定(採択済み)である。
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Research Products
(4 results)