2005 Fiscal Year Annual Research Report
1960/90年代の知と社会意識に関する比較社会学的研究
Project/Area Number |
16530322
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
西原 和久 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (90143205)
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Keywords | 国家意識 / 社会意識 / グローバル化 / 中国 / 社会学理論 / 社会理論 / 社会的行為 / 市民社会 |
Research Abstract |
3年間のこの科研費補助に基づく研究は、「国家意識を中心とする社会意識の日英比較研究に基づく知識社会学的分析」という副題を持っている。そして、平成17年度の計画書では、「平成17年度は、シンガポールとオーストラリア(場合によっては中国)を第3の比較対照群として検討する」としていた。なお、旅費との関係では、中国の南京大学を視野に入れる、と明記していた。 研究実績としては、上記の本年度の目的のうち、グローバル化の現状を踏まえるなどの諸般の事情を考慮して、第3の比較対照群を当面、シンガポールと中国に定めた。そこで、(1)別の機会に南京大学を2度訪問するチャンスがあり、その機会を活かして、インタビュー調査および学生約30名への質問紙調査を行った。また、(2)科研費により上海の華東師範大学にも赴き、社会学者へのインタビューを行った。さらに、(3)中国の国家意識を探るべく、台湾にも赴き中央研究院社会学研究所および国立成功大学の人々にインタビュー調査を行った。また、(4)この間にシンガポールにも赴き、シンガポール国立大学教授および学生にインタビュー調査を行い、さらにチャイナタウンでの調査、国立図書館での資料収集を行い、大きな成果を挙げた。 なお、上記の計画実行に伴う付帯的研究実績として、南京大学でのシンポジウムおよび南京大学の教員4名を含めた名古屋大学でのワークショップおよびシンポジウムの開催を実現し、研究にとって大いに参考になったことも記しておきたい。また、こうした機会を活用して拡がったネットワークを活かして、翻訳や関連論文等を作成したことも大きな成果に数えられる。 なお、申請者は中国語を自由には話せないので、通訳として研究支援者を活用したことを申し添えておく。
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Research Products
(5 results)