2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530332
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
内藤 考至 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (90041780)
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Keywords | 過疎地域 / 若者の生活構造 / 若者の生活意識 / 若者の地域観 / 若者の社会心理 / 地域の人間関係 |
Research Abstract |
鹿児島県祁答院町の若者の生活様式・意識に関して、アンケート調査および聞き取り調査を行った。それを連帯、階層構造、社会心理の観点からまとめると以下のようになる。 1.連帯 連帯の観点から、若者の家族、家族意識、親戚、友人、地域の人間関係、自治会・青年団・趣味の会への参加状況、町への定住意識などのアンケート調査を行った。その結果、都市に比べて、親戚や地域の友人の数が多く、その関係も多様であることが分かった。また、近隣関係もその内容は多様である。自治会への加入や青年団への参加は減少傾向にはあるが、都市に比べればずっとその比率は高い。文化・趣味・スポーツ・娯楽などへの参加もかなりあり、若者の生活に潤いを与えている。地元への愛着は強く、今後の永住志向も高い。 2.階層構造 階層構造の観点から、若者の職業、出身階層、学歴、生活程度、収入、階層意識、地域内格差などに関するアンケート調査をおこなった。出身階層は第一次産業が多いが、若者の職業においても他の町村に比べて農業が多い。収入も都市に比べれば少なくても生活が可能である。地域の生活では学歴の重要性は低い。全体的に地域内の格差意識は少ない。 3.社会心理 地域の特徴(雰囲気、生活のテンポ、教育、文化、人間関係)、都市との比較(人間関係の希薄化、子供の連れ去り、引きこもり、非行・犯罪、家庭内暴力、ストレス、情緒の不安定さ、孤独感、時間に追われる、競争)などに関する意識調査をしたが、どの項目も都市より良好であった。
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