2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530358
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
清水 由文 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (40132352)
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Keywords | センサス / イギリス / アイルランド / アメリカ / カナダ / スコットランド / 伝統的家族 / 比較家族史 |
Research Abstract |
本研究はイギリス、アイルランド、アメリカ、カナダのセンサス(国勢調査)の個表をデータにして、欧米社会における19世紀から20世紀の伝統的家族を数量的、比較家族史的に追究することを目的にしている。 1.今年度もイギリス、エセックス大学データ・アーカイブ部門でシューラー教授とウラード室長の協力を得て、すでに入手したデータより高質化されたイギリスの1851年(5%抽出)データおよび1881年のスコットランドのセンサス・データ(100%)を入手することができた。また、アメリカ、ミネソタ大学人口センターのラグルス教授、ロバーツ研究員、フィッチ研究員の協力を得て、1850年、1860年、1870年、1900年、1910年、1920年、1930年、1940年のそれぞれの年代のサンプル・データを入手し、すでにそれらをデータ・ベース化する作業は終了した。 2.イングランド・ウェールズの1881年のセンサス・データに関して、アイルランド家族研究史と関連付けるために、アイルランド出生者とイングランド・ウェールズ出生者に区分して、それぞれの家族構造を分析し、意義ある結果を公表した。その結果をイギリスの人口、家族史で権威のある、エディンバラ大学社会経済史学科のマイケル・アンダーソン教授と議論し、その成果に対して好評を得ることができた。またアメリカの家族分析には移民の視点が必要であるという認識から、アメリカの1880年データに関しては、アイルランド、イギリス、ドイツ、カナダの出生地別に集計し、それらからある程度特質ある結果を析出することができた。 3.いまだアメリカのデータには世帯類型の変数が含まれていないので、今後アメリカでのデータの入手作業、そして各国の家族史研究を踏まえたうえで、上記のデータに関する集計作業を継続して行い、各国の家族構造の特質を析出していきたい。
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Research Products
(1 results)