2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530358
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Research Institution | Momoyama Gakuin University |
Principal Investigator |
清水 由文 桃山学院大学, 社会学部, 教授 (40132352)
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Keywords | センサス / イングランド・ウェールズ / スコットランド / アメリカ / カナダ / アイルランド人移民 / プシュ・プル要因 / 比較家族史 |
Research Abstract |
1.本研究はイギリス、アイルランド、アメリカ、カナダにおける19世紀末の人口センサス(国勢調査)をデータとして、欧米社会における19世紀から20世紀の伝統的家族を数量的、比較家族史視角から追究することを目的としている。しかし今年度はこれまで研究代表者が検討してきたアイルランド人の移民に視点を移動させて、イングランド・ウェールズ、スコットランド、アメリカ、カナダにおいて、各国へのアイルランド人移民とネーティブな家族の比較を中心に分析作業を行った。それは各国の家族構造を明らかにするにはアイルランド人移民とネーティブの家族との比較的検討が有効であるというスタンスにもとづている。 2.アメリカのミネソタ人口センターで1881年のイングランド・ウェールズ、スコットランド、1880年のアメリカのセンサスのより精緻なデータを入手することができた。 3.アイルランド人移民に関してはプシュ・プル要因の概念に基づいて、アイルランド人移民のプシュ要因を人口学的側面から明らかにした。 4.1881年のスコットランドのセンサスを利用してスコットランドにおけるアイルランド人移民とネーティブなスコットランドの家族を比較検討し、その特徴を析出した。それをイギリス人口・家族史で権威のあるエディンバラ大学Michael Anderson教授に昨年度と同様に報告し、その成果に対して好評を得ることができた。また、アイルランドのトリニティ・カレッジのLouis Cullen名誉教授にも報告し、彼からも高い評価を得た。 5.アメリカは典型的な移民社会であるが、アイルランド人、イギリス人、カナダ人のそれぞれの移民とネーティブなアメリカ家族の比較が特に有効と考え、その視点からそれぞれの家族の特質を抽出することができた。
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Research Products
(1 results)