2006 Fiscal Year Annual Research Report
おむつ利用者の身体障害状況別にみたおむつ介護における介護負担に関する研究
Project/Area Number |
16530395
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Research Institution | Niimi College |
Principal Investigator |
井関 智美 新見公立短期大学, 地域福祉学科, 教授 (20149743)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田内 雅規 岡山県立大学, 保健福祉学部, 教授 (00075425)
松永 美輝恵 新見公立短期大学, 助手 (70369776)
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Keywords | 高齢者 / おむつ交換 / 作業時間 / 作業負荷 / 疲労 |
Research Abstract |
18年度の研究は,介護負担の大きいおむつ介護における労力軽減検討のために,おむつ介護労力の定量化を試みることを課題として以下の研究を進めた。 1.おむつ交換の要員数別モデル実験を行い,おむつ交換作業のサブタスク毎の所要時間と負荷量の実験的検討 2.高齢者施設のおむつ利用者の体重,股関節,膝関節の関節可動域調査 3.身体障害程度別のおむつ交換労力測定モデル実験 上記の1.について,「おむつ交換時の交換要員数が介護労力軽減に及ぼす効果について」というテーマで介護福祉学に投稿し,論文掲載された(2007年14巻1号)。その内容を以下に記す。 高齢者の1回のおむつ交換に従事する要員が1名と2名の場合の介護労力の差異を検討するため,成人健常者で高齢失禁者を想定したおむつ交換モデル実験を行った。おむつ交換作業を20サブタスク,4区分に分け,各々の所要時間と作業負荷量及び連続交換時の疲労度を交換要員数別に測定した。要員2名では,1名に比べて1回のおむつ交換にかかる合計時間と合計作業負荷量は,それぞれ35%,50%減少した。要員が2名になることで起きた時間及び作業負荷の減少は脱衣とおむつ除去作業であり,それぞれ30%,57%の減少であった。疲労度は要員数に関わらず交換回数が増すと直線的に増加したが,増加率は2名が1名の約1/3であった。結論として要員2名が1名に比しておむつ交換労力や疲労軽減効果があると考えられた。 上記2.については,特養のおむつ利用者を対象に,関節可動域の測定調査を実施した。 上記3.については,2の計測結果を基礎に,身体障害程度別(軽度・中度・重度)のおむつ交換労力計測実験を行った。今後結果を解析し,論文にまとめる予定である。
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Research Products
(1 results)