2006 Fiscal Year Annual Research Report
ライフストーリー研究を用いた四国遍路の変遷および健康心理学的意義の検討
Project/Area Number |
16530406
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Research Institution | Sakushin Gakuin University |
Principal Investigator |
福島 明子 作新学院大学, 人間文化学部, 助教授 (20334568)
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Keywords | 遍路 / 心理社会身体的健康 / 健康心理学 / ライフストーリー / フィールドワーク |
Research Abstract |
本研究は、ライフストーリーにもとづき、個人をとおして健康心理学的観点から遍路の意義の変遷を辿るというものである。平成13年より研究に着手し、平成16年からは科研費を受けて研究を続けてきた。 平成18年度は10月と3月にそれぞれ山形、台湾において、明治〜昭和初期に遍路を歩いた人の足跡を辿る調査を行った。平成18年度は科研費の最終年にあたるため、調査はこの2回で終了し、1年のほとんどを3年間の研究実績をまとめた「研究成果報告書」作成に費やした。以下、3年間の総括を行う。 平成16年度は、現代の遍路者に焦点をあてて調査研究を進めた。遍路を歩いて巡った20歳代から60歳代までの男女に対し、遍路直後、およびフォローアップとして1〜3年後に、遍路を歩いた動機、遍路での体験、遍路による身体・心理・社会的変化等についてインタビューを行った。また自ら遍路者として、あるいは接待者として遍路において参与観察を行った。こうした質的データをもとに、ヘルスケア効果という観点から現代人にとっての遍路の意義を明らかにし、単行本として公表した。現代の遍路者への調査研究にひと区切りがついたため、平成17年〜18年度は昔の遍路者に焦点を移した。明治〜昭和初期に遍路を歩いた人の子孫を全国に訪ね歩き、生前の生活、人生、遍路を歩いた動機等についてインタビューを行った。数年間にわたって行ってきた子孫へのインタビュー結果は、先の現代の遍路者にとっての意義と併せ、「研究成果報告書」にまとめ、個人をとおした遍路の意義の変遷について検討を行った。
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Research Products
(2 results)