2006 Fiscal Year Annual Research Report
青少年の希死念慮、自殺企図に関する心理社会的・精神医学的諸要因の包括的研究
Project/Area Number |
16530446
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
村瀬 聡美 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 助教授 (30335020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本城 秀次 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 教授 (90181544)
金子 一史 名古屋大学, 発達心理精神科学教育研究センター, 助教授 (80345876)
野邑 健二 名古屋大学, 医学部附属病院, 助手 (50345899)
村上 隆 名古屋大学, 教育発達科学研究科, 教授 (70093078)
橋本 大彦 藍野大学, 医療保健学部, 教授 (90292911)
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Keywords | 児童青年 / 自殺 / 希死念慮 / 自殺企図 / うつ病 / 解離 / 家族問題 |
Research Abstract |
青少年の自殺および自殺企図の問題は、青少年のメンタルヘルスにおける最重要テーマであるが、現在までのところわが国独自の研究の蓄積はほとんど認められない。そこで我々は、児童精神科外来で情緒障害と診断された児童青年とその親を対象として、児童青年の希死念慮、自殺企図に焦点づけて構造化面接、質問紙調査を実施した。親子ともに参加同意を得られた106組のうち、キャンセルや回答に著しい不備のあった親子を除いた82組(子どもの平均年齢は13.70±2.11歳)を分析対象とした。 希死念慮があると報告した者は33.3%、自殺企図を行っていると報告した者は15.1%にのぼった。子どもの解離傾向を捉える質問紙であるA-DES得点が、自殺企図の有無における2群間の差異を最も際立たせていることが明らかとなった点は重要な知見であると考えられた。 精神医学的観点からは、希死念慮、自殺企図を呈する群に最も多く見られた精神科診断は、大うつ病性障害、全般性不安障害、精神病、社会恐怖、統合失調症であった。諸外国では、リスクファクターとされている物質乱用や行為障害は、本研究の対象者においては、自殺企図者に特徴的に認められなかった。しかしながら、今回の分析の対象となったサンプル数が少ないことから、結果の解釈は慎重に行うべきであると考えられた。
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Research Products
(1 results)