2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
16530448
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
恒藤 暁 大阪大学, 人間科学研究科, 助教授 (70372604)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 幸弘 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 講師 (00368416)
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Keywords | 死別 / 悲嘆 / 遺族支援 / 訪問看護師 / 養護教諭 / 僧侶 / 葬儀社 / 質問紙調査 |
Research Abstract |
今年度、遺族支援サービスのニーズに関して、遺族支援を提供する側の立場である訪問看護師、養護教諭、僧侶、葬儀社を対象に、遺族支援に関する現状と意識に関する調査を実施した。 《訪問看護師調査》A県下の全訪問看護ステーションに対し、質問紙を送付したところ、315名から回答が得られた。遺族への支援を目的に「患者の死後、遺族を訪問している看護師」は74%であった。訪問看護師の遺族ケアについては、62%が「不十分である」と回答した。その理由としては「研修不足」「余裕のなさ」などが挙げられた。 《養護教諭調査》B県下の養護教諭を対象に郵送による質問紙調査を行ったところ、347名から回答が得られた。在学中の児童・生徒が亡くなった場合の保護者への対応に関しては、「どのように接したらいいのか分からない」が34%であった。他の児童・生徒への対応では、「思い出を語り合うこと」が47%、「いのちの大切さを一緒に考えること」が31%であった。 《僧侶調査》C市仏教会会員寺院およびC市内の僧侶を対象に質問紙調査を行った結果、213名から回答が得られた。僧侶が考える遺族のニーズに関しては、「葬儀や法事などの宗教行事を執り行うこと」だけでなく、「遺族の悲しみや悩みをしっかり聴くこと」も遺族から求められていると回答していた。僧侶として苦慮した点に関しては、「今までの学びでは目の前にいる遺族をサポートすることができないと感じた点」が最も多く、次いで「遺族からの相談に十分に対応する時間的な余裕がなかったこと」であった。 《葬儀社調査》全国の葬儀社を対象に郵送による質問紙調査を実施したところ、177の葬儀社から回答が得られた。「遺族が集まる定期的な会合」を行っている葬儀社は4%に過ぎなかったが、34%は「行っていないが関心はある」と回答していた。また、72%が、葬儀社が継続的に遺族のケアを行うことは「必要」と答えた。
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Research Products
(6 results)