2007 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症圏障害幼児のコミュニケーション能力発達の前方視的検討
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16530462
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
財部 盛久 University of the Ryukyus, 法文学部, 教授 (50175436)
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Keywords | 自閉症スペクトラム障害 / 関係性 / ビデオ・フィードバック / 間主観性 / 愛着 / 関与観察 / 情動的コミュニケーション / 接近・回避動因葛藤 |
Research Abstract |
自閉症児の愛着が養育者だけではなく、それ以外の他者に対してどのように形成されるか検討することは自閉症の療育には重要な意味をもつ。今年度は新しいケースに対するコミュニケーションの支援を行うと同時に他者に対する行動表出および愛着形成について検討を行った。 1.養育者に対する愛着形成と情動表出 大きく3つのタイプに分類できる。第1のタイプは、養育者に対する愛着形成が困難で情動的コミュニケーションの深化が困難なケースである。このケースは対象児の情動表出はあるが、養育者がそれを感じ取りにくく、対象児の接近・回避動因葛藤が強いため、養育者との情動的コミュニケーションが深まらない。第2のタイプは、愛着が深まることにより、情動的コミュニケーションが深まるケースである。このケースでは対象児の接近・回避動因葛藤は強いが、ホールディングセッションを通して愛着が形成されると養育者との情動的コミュニケーションが深まる。第3のケースは、急速に愛着が深まり情動的コミュニケーションが深まるケースである。このケースは、接近・回避動因葛藤が強くなく、愛着が急速に深まり情動的コミュニケーションが急速に深まる。 2.養育者以外の他者に対する愛着形成と情動表出 第1のタイプでは養育者に対するよりも他者への情動的コミュニケーションが深まり、養育者にはみせない愛着行動が観察された。第2のタイプでは養育者との愛着が深まり始めた頃から他者に対する愛着行動が増加し、情動的コミュニケーションが深まっていく。第3のタイプでは養育者との愛着が深まり始めた頃から他者に対する関心を示す行動が現れ始めており、継続して観察を進めている。
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Research Products
(1 results)